Snowflake Marketplace入門|データを公開・購入する方法をやさしく解説

Snowflake Marketplace入門|データを公開・購入する方法をやさしく解説 Snowflake

Snowflake Marketplaceってなに?

Snowflake Marketplace は、ひとことで言うと「データのアプリストア」のような場所です。天気・株価・人口統計・POSデータなど、世界中の企業が公開しているデータセットを、自分のSnowflakeアカウントから検索し、ボタンひとつで自分のデータベースとして取り込めます。

普通だったらCSVをダウンロードして、ロードして、定期更新の仕組みを作って…と一苦労ですよね。Marketplaceなら、取得した瞬間からSQLでクエリ可能で、提供元が更新すれば自分側にもリアルタイムに反映されます。これは裏側で Snowflakeセキュアデータシェアリング の仕組みを使っているからです。

登場人物は2人:プロバイダーとコンシューマー

Marketplaceには2つの立場があります。

  • データプロバイダー:データを公開・販売する側(出品者)
  • データコンシューマー:データを取得・利用する側(購入者)

公開単位は リスティング(Listing) と呼ばれ、無料公開・有料公開・特定アカウントだけに限定するプライベート公開などが選べます。

Snowflake Marketplace入門|データを公開・購入する方法をやさしく解説

コンシューマー編:データを取得してみる

まずは購入(取得)側から見てみましょう。Snowsightにログインしたら、左メニューの「Data Products → Marketplace」を開きます。

  1. 気になるデータセットを検索(例:「weather」「Japan」など)
  2. カードを開いて「Get」ボタンをクリック
  3. 取り込み先のデータベース名と、アクセスを許可するロールを指定
  4. 数秒後、自分のアカウントに新しいデータベースが作られる

あとは普通のテーブルと同じようにクエリできます。

-- 取得したマーケットプレイスのデータを参照
USE ROLE ANALYST;
SELECT *
FROM SHARED_WEATHER_DB.PUBLIC.DAILY_FORECAST
WHERE COUNTRY = 'JP'
LIMIT 10;

ポイントは、データのコピーは発生しないことです。プロバイダー側の最新データをそのまま参照しているので、ストレージ料金もかかりません。

コンシューマー編:データを取得してみるの解説図

プロバイダー編:データを公開する流れ

自社データを公開したい場合は、Provider Studio(プロバイダースタジオ)という管理画面を使います。事前にプロバイダーとしての利用申請(プロファイル登録)が必要です。

  1. Snowsightで「Data Products → Provider Studio」を開く
  2. + Listing」から新しいリスティングを作成
  3. 共有するデータベース・スキーマ・テーブルをShareとして指定
  4. タイトル・説明・サンプルクエリ・カテゴリを入力
  5. 「Free」「Paid」「Private」のいずれかを選んで公開

SQLでShareを作る場合の例はこんな感じです。

-- 共有オブジェクトを作成し、テーブルへのアクセス権を付与
CREATE SHARE sales_share;
GRANT USAGE ON DATABASE sales_db TO SHARE sales_share;
GRANT USAGE ON SCHEMA sales_db.public TO SHARE sales_share;
GRANT SELECT ON TABLE sales_db.public.daily_orders TO SHARE sales_share;

このShareを土台にProvider Studioでリスティングを構成し、レビューを経て公開されます。

よくあるユースケース

  • 外部データで分析を強化:自社売上に天気や為替データを掛け合わせる
  • 取引先との限定共有:Privateリスティングで特定企業だけにデータ提供
  • データ収益化:自社が持つ業界データを有料公開して新たな収入源にする

特定の取引先への共有が中心であれば、Marketplace公開ではなく Snowflakeリーダーアカウント を使う選択肢もあります。用途に応じて使い分けましょう。

注意点

  • 有料リスティングは利用国や課金通貨に制限があるため、事前に提供可能リージョンを確認
  • 取得したデータもコンシューマー側のウェアハウスでクエリされるため、計算コストは自分持ち
  • 機密データを公開する際は、列マスキングや行アクセスポリシーで保護することを忘れずに

まとめ

Snowflake Marketplaceは、外部データの取り込みも、自社データの公開もコピーなし・SQLそのままで実現できる強力な機能です。まずはコンシューマーとして無料データセットを取得してみるのがおすすめ。慣れてきたらProvider Studioでの公開にもチャレンジしてみましょう!

参考リンク

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